今週の週刊レキオに載ってました。
健康、医療のことで読者の質問に専門医が答えるコーナーでした
高血圧かで通院している方が
透析手前と言われるほど腎臓機能が衰えていると主治医から言われ不安と。
専門医が慢性腎臓病について書かれていました。
専門医の先生の書いていることしっかり読んでいないのですが
最近、私もこのような相談や、そのような事態の血液データーを見せて頂く事が多いです。
CKDが疑われる状態の方では
よく医療用語でコンプライアンスが悪いという言い方をしますが、
高血圧や糖尿病、脂質代謝異常があり、お薬が出ているけれど、服薬状況が悪い(つまりは薬を飲んでいない)場合と、
お薬をしっかり飲んでいて、血圧、血糖値、脂質代謝異常などもコントロールされているけれど
腎機能が悪くなるのが抑えられない方とがいます。
私の仕事の性質上かもしれないのですが、ご相談を受けるケースは、後者が多い印象です。
数年から10年、病院に通い、きちんと薬を飲んで治療してきたのに、ある日突然
『腎臓の働きが悪い』と云われたと。
持ち込んだ数年分の検査結果を見せていただくと
随分前からGFR(糸球体濾過率)という、腎臓の糸球体という血液を濾して尿を作る働きをする組織の検査がされていることが多いのです。
ということは、主治医は、腎臓機能が低下していることを懸念しているということだとおもいます。
そのことを患者さんに伝えているのかいないのか
主治医は伝えているが、患者さんに伝わっていなかったのか
保険の範囲で行う検査の制限があるためか
糸球体濾過率の低下が見られていても、尿検査がされていません。なんだか片手落ちの感じです。
糸球体濾過率が低下し始めて、尿にタンパクや潜血が見られたら
腎臓機能障害を一番に考えなければならないからです。
尿検査の尿タンパクや尿潜血は、わずかなプラスマイナスや1+を軽視しがちですが
本来は尿に漏れ出るべきでないものが出ているわけなので
重要な情報なんです。
毎年検診でわずかだけど尿タンパクがある、尿潜血がある場合
はやめの詳しい検査が必要かと。
高血圧、糖尿病、肥満、脂質代謝異常がある場合
血管の動脈硬化が起きているか、どの程度かを知る方法として
脳に行く太い血管や、心臓の冠動脈の動脈硬化の程度と相関すると言われる
頚動脈エコー検査
また、腎臓などの微細な動脈効果を知る方法として
尿中微量アルブミン(尿に出るアルブミンというタンパクの量を測る検査)
をすすめています。
特に、尿中微量アルブミンは、糖尿病腎症の早期発見マーカーとして知られています。