鉄の注射、受けてほしくないな〜
偶然にも、昨日、今日と
検査で貧血のあることがわかった女性お二人から
『フェジンの注射(鉄の注射)を受けていいですか』の様な問い合わせがあった。
お一人の方は、生理痛、頭痛がひどく、でも病院の検査では、ヘモグロビン11台
軽い貧血があるけど治療するほどではないと言われていた。
私がすすめる検査を受けてもらったところ
血清フェリチン(貯蔵鉄量)を計ったら “ 9”
彼女は看護師をしている姉妹に相談したところ
『そんな人はいっぱいいる、貧血を改善したければ、栄養治療よりフェジンの注射をしたら良いよ』
と言われたと。
もうお一人の方は、元々の貧血傾向だったが
今年の検査では、ヘモグロビン9以下
ご紹介者を介して、検査を行ったところ
血清フェリチンは“2”
その方自身が医療関係者で
やはりびっくりして、『フェジンを注射して今の貧血の危機は乗り越えた方が良いのか』
との問い合わせです。
前にも、鉄の静脈注射の危険を書きましたが
消化管経由(口から)でなく、直接血管内に投与された鉄は、活性酸素発生に関与していて、細胞、臓器障害を起こすリスクが高い。
特に、低アルブミンや、低コレステロールなど、タンパク栄養欠乏状態では、鉄過剰症が起こりやすい。
臓器に蓄積した過剰な鉄が、肝臓疾患、肝硬変、糖尿病、不整脈、発ガンの危険性も増す。
また、詳しいメカニズムは不明だが、今日本で唯一承認されている鉄の注射薬のフェジンは
低リン血症を起こすと言われている。
鉄の静注を繰り返しおこなっていて、背中、腰、関節などが痛い場合
血中のリンイオン濃度を測る事をすすめる専門医もいらっしゃる。
それがフェジン注射の副作用、かどうかを知る診断になるという
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